人文社会教育 サブコース

国語科専攻

「ことばの力」を育てる教員を養成する

国語科専攻は、中学校や高等学校で国語を教える教員を養成することを目的としています。人は言葉を通じてコミュニケーションを図り、さまざまなことを学びます。また、自分の考えや感情を他者や社会に発信することで知識や感情を共有します。本専攻では、その基盤となる「話す・聞く・書く・読む」能力を育成するエキスパートとしての専門性を身につけます。これを実現するために、国語科専攻のカリキュラムでは「ことばの力」を効果的に伸ばすための授業を多く取り入れ、実践的な学びを通じて教員としての能力を養います。

教科の専門性を身につける

国語科専攻には、国語学、国文学、漢文学、国語科教育学の4つの専門分野があり、それぞれを幅広く学びながら、特定の分野における専門性を深めます。

  • 国語学では、言語の本質や日本語の構造、日本語の歴史などを探究し、概論や演習を通じて幅広い知識を身につけます。
  • 国文学では、古代から近代にわたる文学作品を対象に、講読や演習を通して鑑賞・解析力を養い、研究手法を学びます。
  • 漢文学では、中国古典の詩文を読み解き、鑑賞する基礎力を育成し、文献の扱いや研究方法も学びます。
  • 国語科教育学では、国語教育の歴史や教材論、教育方法論を学び、児童・生徒に真の国語力を身につけさせるために、教師がどのように教えるべきかを追究します。

研究と交流の場

国語教育専攻の学生は、相互に研鑽を積み、交流するための「国語教育学生研究室」を利用することができます。助言懇談会や新入生歓迎会、送別会などのイベントを通して、日常の授業とは異なる形で、教員や仲間たちとの新たな交流が生まれるでしょう。

英語科専攻

特色あるカリキュラムの中で学ぶ

Teaching “English” in English (「英語」を英語で教える)

英語科専攻の主な目的は、英語力と教授法のスキルを高め、効果的な中学校・高等学校の英語教員になるための知識を養うことです。カリキュラムは、英語学、イギリス・アメリカ文学、英語教育法の3つの主要分野を中心に構成されていますが、英語での実践的なコミュニケーション能力や異文化理解にも重点を置いています。卒業生の多くは中学校や高等学校の英語教員として活躍しており、一部の学生は大学院に進学して研究をさらに深めています。

英語のみの環境

授業は基本的に全ての教授が英語で行い、学生は授業中に英語を多用します。この環境により、学生が自ら教員になったとき、英語で授業を行う力を身につけることができます。また、多くの学生が海外の大学や教育機関で学ぶ経験をしており、留学には財政的な支援を受けることもあります。これまでの留学先には、アメリカのフィンドレー大学やクレムソン大学(10ヶ月間)、カナダのオカナガン・カレッジ(6週間)などが含まれています。

特徴的な取り組み

1-2年 教科専門科目の基礎部分の習得と授業研究の基礎
3年   教育実習や公立学校への授業参観
4年   副免実習や教員採用試験に向けた学習

社会科専攻

「市民」を育てる教員を養成する

社会科専攻は、中学校および高等学校の社会科(地理歴史科・公民科)の教員を養成するコースです。社会科と聞くと、多くの知識を暗記する教科というイメージを持つかもしれませんが、実際の目標は異なります。社会は、多様な個性や背景を持つ人々によって成り立っています。そうした人々の利害を調整しながら、全員が尊厳を持って生きられる社会を築こうとする主体的な人間、すなわち「市民」を育てることが、社会科の目標です。本コースでは、そのような「市民」を育成する教員の養成を目指しています。 社会科専攻では、地理・歴史分野(地理学、日本史、西洋史、東洋史)や公民分野(哲学・倫理学、法律学、政治学、社会学、経済学、経営情報学)、さらに社会科教育学を学びます。「市民」を育てる教員になるには、社会に関する幅広い知識を習得し、それらを相互に関連付けて考える力が求められます。自らが「市民」としての視点や考え方を身につけることで、はじめて子どもたちに社会科を教えることができるのです。こうした目標を踏まえ、各分野の視点から社会に対する理解を深め、考える力を育成する教育を行っています。

特徴的な取り組み

  • 議論する力を養成する授業
  • 幅広い分野の豊富な資料
  • 学生同士の勉強会や交流が盛ん